「どうしても車がいる」「でもローンに通らないかもしれない」
金融事故を起こして、ブラックリストに掲載されているおそれがある人はこのような悩みがあるかもしれません。
この記事ではブラックでも車を買えるのかから、ローン審査を通過するためのポイントまで解説します。
ブラックリストとは?
ブラックリストとは、クレジットカードの返済などが遅れたときや、自己破産した場合に事故情報として信用情報機関に登録されている一覧情報を指します。信用情報機関に登録されていることを俗に「ブラックリストに載った」と言いますが、実際には、そのようなリストは存在しません。
信用情報機関に登録される項目は以下の通りで、これらの情報は信販会社や銀行などの間で共有されています。
|
これらの情報をもとに、クレジットカードやローン審査を行い、融資の可否やカードの発行などが判断されています。
ブラックリストに載ってしまう理由
ブラックリストに載ってしまう理由には、以下のようなものが挙げられます。
|
上記のように債務整理や滞納してしまうと「お金を貸すのは危険」と判断されやすくなります。金融機関が貸し倒れしないことも目的ですが、利用者が必要以上の借金を重ねないよう「消費者保護」の観点からも情報が活用されています。
ブラックリストに掲載されているか確認する方法
ブラックリストに掲載されているのかは、信用情報機関へ開示請求を行うことで確認できます。基本的には、郵送・オンラインで自分自身の情報を確認が行えます。
ただし信用情報機関ごとに登録されている内容などが異なるため、利用していた金融機関が「どの信用情報機関を利用しているのか」を確認したうえで手続きを進めましょう。
それぞれの開示請求方法と手数料については、以下の通りです。
開示請求方法:オンライン、郵送、窓口 手数料:オンライン・郵送1,000円、窓口500円
開示請求方法:オンライン、郵送、窓口 手数料:オンライン・郵送1,000円、窓口500円
開示請求方法:郵送のみ 手数料:1,000円分の定額小為替証書 |
ブラックリストに掲載されるデメリット
ブラックリストに掲載されるデメリットには、以下のようなものが挙げられます。
|
このように、金融機関やクレジットカードを作れなくなるなどのデメリットがあります。とはいえ事故の内容ごとに期間は異なりますが、いずれ登録された情報は削除される場合もあります。それまでは現金を使い、自分の収入の範囲で生活することを心がけましょう。
【難易度順】ブラックリストに掲載されたときの申込先
ブラックリストに掲載されたとしても、車のローン審査に通ることはあります。しかし、申込先ごとの特徴やポイントを理解していなければ、審査を通過するのは難しいでしょう。
ここではブラックリストに掲載されている場合、審査に通過する難易度順にローンの申し込み先の特徴などについて見ていきましょう。
銀行系はほぼ審査に落ちると考える
銀行系のカーローンは、銀行や信用金庫などの金融機関から車の購入代金などを融資してもらう金融商品です。一般的なローンと比べると、金利が低く設定されており、審査は厳しい傾向にあります。
そのため、ブラックリストに掲載されていると、銀行系ローンの審査に通過するのは難しいといえるでしょう。ブラックリストに掲載されていることがわかっている場合、申し込みは避けてください。
ディーラーローンは利用できる可能性がある
ディーラーローンは、自動車販売店で車を購入する場合に利用できる金融商品です。提携している保証会社や信販会社がディーラーへ一括で代金を支払い、利用者は車を担保にして分割で支払います。
銀行系のカーローンよりも審査に通りやすい傾向にありますが、金利が高く設定されていることがほとんどです。ブラックリストに掲載されていたとしても、頭金や保証人を用意することで、審査に通る可能性があります。
自社ローンは審査に通る可能性が高い
自社ローンは、中古車販売店が独自の審査基準を設けて、購入者に直接貸し付ける仕組みです。ほかのローンと異なり金融商品でないことから、信用情報機関の情報を参照しません。
そのため、過去に金融事故を起こしていたとしても、現在安定した収入があると判断されると、利用できる可能性があります。
しかし、手数料が上乗せされることや保証人を求められることもあるでしょう。また、支払いが終わるまで車の所有者は販売店となるため、もしも販売店が倒産したときには、車が差押の対象となるおそれがあります。
ブラックリストに載ってしまった人がローンを利用するための4つのポイント
ブラックリストに載ってしまった人がローンを利用するためのポイントは、以下の4つが挙げられます。
|
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.リストから消えるのを待つ
ブラックリストに掲載されたとしても、一定期間を経過すると削除されます。事故の情報によって掲載される期間は異なりますが、一般的に完済してから5〜10年程度と設定されていることが多いようです。
事故を起こしてから数年待ち、ローン審査を申し込む前に信用情報機関にどのような状態として登録されているのかを確認してみてください。
2.滞納金を完済する
支払い滞納が原因でブラックリストに掲載されている場合、まずは完済を目指しましょう。信用情報機関には、滞納している状態やいつまで支払いがあったのか、完済しているのかについても情報が掲載されています。
そのため、滞納した履歴があったとしても完済した履歴があれば、審査に対して有利に働く可能性が考えられるでしょう。
3.連帯保証人を立てる
連帯保証人とは、契約者がローンの返済をできなくなった際、代わりに返済義務を負う人のことを指します。収入が安定していて信用情報にも問題のない連帯保証人を立てることで、審査に通過できる可能性があります。
4.ギリギリの借入額に抑える
カーローンに限らず、借入額が少ないほどローン審査は通りやすくなります。そのため、価格が安い車種や中古車を選ぶ・頭金を準備するなどして、借入金額を抑えるとよいでしょう。
しかし頭金を入れることで、手持ちの現金が減ってしまう場合もあるでしょう。そのため、車を購入したあとの生活や維持費を考えて、無理のない範囲で行うようにしてください。
ローンを組む以外で車を利用する2つの方法
ローンを組む以外で車を利用する方法には、以下の2つが挙げられます。
|
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.現金で購入できる車を選ぶ
手持ちの資金で購入できる車を選ぶことで、毎月の支払いを考えなくても車を利用できます。ただし手持ちの現金が少ない場合、年式が古い車や程度が低い車しか買えないことがデメリットでもあります。
とはいえ日々の生活にどうしても車が必要な場合は、何かを妥協して金銭的に無理がないものを選ぶ方がストレスが少ないでしょう。また現金で購入すると、利子の負担がないことや、所有者として車を自由に扱えることがメリットです。
2.カーリースの利用
カーリースの利用も、ローンを組まなくても車を使う方法として挙げられます。提供している会社によってカーリースの契約内容は異なりますが、保険代や車検費用などを含めた金額を一定額支払うことで、自己所有しているのと近い感覚で車に乗れます。
一般的なオートローンや自社ローンの審査に落ちてしまった場合、カーリースの利用も検討してみてください。
ブラックでも車を買いたい人から寄せられる3つの質問
ブラックでも車を買いたい人から寄せられる質問には、以下の3つが挙げられます。
|
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
質問1.ブラックリストに載るとはどういうことですか?
「ブラックリストに載る」とは、クレジットカードやローンなどの支払いが滞る・自己破産するなどの金融事故情報が信用情報機関に登録されていることを意味します。
ブラックリストに載ると、住宅ローンが組めなくなる・クレジットカードの新規発行ができないなど、あらゆるデメリットがあります。
もし一度でも支払いを滞納したことがある場合は、ブラックリストに掲載されている可能性があるため、一旦情報開示したうえでローン審査に申し込むようにしましょう。
質問2.ブラックリストに掲載されてもローンは組めますか?
ブラックリストに掲載されてしまうと、銀行系ローンはほとんどの場合で利用できません。しかし、ディーラーローンや自社ローンであれば、利用できる可能性があります。
また、オートローンよりも審査のハードルが低いとされているカーリースもおすすめです。初期費用は原則不要となっており、車検や税金などの諸費用も含まれているため、ローンよりも月々の負担を抑えながら車に乗れます。
質問3.ブラックリスト掲載者がローンを組むときのポイントを教えてください
ブラックリストに載っている場合、まずは滞納している支払を完済しましょう。さらに、借入希望金額を抑えられるように安価な車を選ぶ・頭金を入れることが、審査を通過しやすくするためのポイントです。
また、安い車種に変更したり頭金を多めに準備したりして、できるだけ借入希望額を減らすと、より審査に通りやすくなります。金融事故の記録は5〜10年程度で削除されるため、期間経過後に自分の情報を確認してから審査に申し込むことも対策の一つです。
まとめ
ブラックリストに載っていても車を買えるのか、について解説しました。基本的にブラックリストに載っている場合は、ローンを利用して車を購入するのは難しい傾向にあります。しかし現在安定した収入があれば、自社ローンなどを利用して車を購入できるかもしれません。
またローン審査に申し込む際は、審査が落ちたことも信用情報機関に登録されるため、注意が必要です。そのためいたずらに複数の金融機関へ申し込むのではなく、通る可能性が高いところから順に仮審査を行いましょう。
Comments