自動車を購入する際、多くの人がカーローンを利用しています。しかし、カーローンの審査結果によっては、保証人が求められる場合があります。
この記事では、カーローンの審査に保証人が必要なケースや、保証人になれる人の条件について詳しく解説します。また、保証人を立てられない場合の対処法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
車のローンは保証人がいれば通る?
車のローン契約において、基本的に保証人は必要ではありません。しかし、審査結果によっては保証人を求められることがあります。
保証人がいても確実に審査が通るわけではありませんが、審査に合格する可能性を上げるひとつの方法となります。ローン会社から提案があった場合は、保証人を検討する価値があると言えるでしょう。
保証人と連帯保証人は違い
自動車ローンを組む際、保証人として「保証人」と「連帯保証人」の二つの役割が考えられますが、これらの名称は似ているものの、責任の重さに違いがあります。
【保証人】
保証人の役割は、債務者が返済できない状態の場合に返済義務が発生します。まず、債務者に支払い能力があるかを確認するプロセスがあるため、直ちに返済責任が発生するわけではありません。
【連帯保証人】
債務者が返済能力があるにもかかわらず支払わない場合、連帯保証人として返済を求められることがあります。つまり、債務者の代わりとして直接的な責任を持つ形となり、責任の度合いが重いと言えます。
このように、両者は債務者が返済できない際の代役となる点で共通していますが、求められる責任のタイミングや重さに明確な差が存在します。
カーローンの審査に保証人が必要な場合は5つ
続いて、カーローンの審査に保証人が必要な場合を紹介します。主に次の5つのケースです。
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それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.未成年や学生である場合
車の運転免許の取得は満18歳以上を対象としていますが、車のローンを組む場合、満20歳以上であることが多くの金融機関の利用条件となっています。民法改正により、2022年からは成人年齢が18歳と定義されていますが、未成年者は原則として契約行為が制限されています。
そのため、18〜19歳の方であっても、法定代理人を必要とせずとも、安定した収入の確認や保証人が求められることが多いのです。
また、20歳以上であっても、学生やアルバイトなど安定した収入が見込めない場合、金融機関は返済リスクを懸念し、保証人を求めることがあります。これは、収入が不安定な状況では返済能力が不足してしまう恐れがあるためです。
したがって、未成年や学生で車のローンを組む際は、事前に保証人や返済計画をしっかり検討することが重要です。
2.収入の安定性が低い場合
カーローンの返済は多くの場合3〜5年という長期間にわたるため、その間の返済能力が安定しているかが審査の重要なポイントです。正社員や同じ勤め先で長く働いている方は収入の安定性が高いと評価され、審査が通りやすくなります。
一方、フリーター、学生、主婦(主夫)、自営業者などの場合、収入の安定性が低いと判断されることが多く、審査通過が難しくなる可能性が高まります。たとえ収入がある場合でも、勤続年数が短かったり収入が不安定とみなされる場合、金融機関はリスク回避のために保証人を求めることが一般的です。
保証人の役割は、債権の確実な回収を保証するもので、収入の安定性が高い保証人がいると、審査に通る可能性が高まります。
3.年収に対する返済比率が高い
金融機関は債権の確実な回収を最優先としています。そのため、借り手の年収に対する年間返済額の割合、すなわち返済比率は、非常に重要な審査基準となります。
返済比率の目安として、25〜30%が生活を圧迫しない範囲とされています。この比率を超えると、返済に困難が生じるリスクが高まるため、借入れ可能額の制限や保証人の要求が出される可能性が高まります。
また、返済比率の算出は複数のローンの返済額を合計して行われるため、個別のローンだけでなく、他の金融機関との契約状況も考慮されます。金融機関間で契約者の収入や債務情報が共有されることにより、総合的な判断がなされ、保証人が必要と判断されることもあります。
なお、次のページでは、車のローンにおける審査基準や年収ごとに借りられる金額の目安を紹介します。こちらもあわせて参考にしてみてください。
4.信用情報に不安がある場合
金融機関はローンの申込みを受けると、信用情報機関への照会を行い、借入や返済の履歴を含む「信用情報」を基に審査します。この情報には、支払遅延、未納、自己破産などの金融事故の履歴も含まれており、これらの情報は「ブラックリスト」として金融機関間で共有されることがあります。
信用情報機関の役割は、単に貸付を拒否する情報を提供するのではなく、多重債務や過度な借入れを防ぐためです。過去にクレジットカードの未払いやその他の金融事故がある場合、保証人が要求されることが一般的です。
ただし、審査の結果は総合的に判断され、支払遅延が少額の場合などは、保証人を設定すれば審査を通過する可能性もあります。信用情報に不安がある方は、審査を受ける前に信用情報機関への情報開示請求を行い、自身の情報を確認しておくことが推奨されます。
5.審査条件が厳しいローンを選んでいる
車のローンには、ディーラーローン、銀行系カーローン、自社ローンなどさまざまな種類が存在し、各ローンの審査基準や要件は異なります。特に、ディーラーローンや自社ローンは審査のハードルが比較的低いのが特徴です。
銀行系カーローンは低金利が魅力的である一方、厳格な審査基準を持っており、一定の年収基準や長い勤続年数が要求されることが一般的です。そのため、応募者の信用履歴や属性によっては、保証人が必要となる場合も考えられます。
なお、当社「KSTオート」では自社ローンを取り扱っています。ローンブラック、自己破産、任意整理をされた方、ローンを組みにくい学生やフリーター、派遣社員、年金受給といった方もご安心ください。
カーローンの保証人になれる人の条件は5つ
カーローンの審査に保証人が必要なケースが理解できたところで、次はカーローンの保証人になれる人の条件を紹介します。主に次の5つの条件にあてはまる方です。
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条件別に詳しくみていきましょう。
条件1.65歳未満の成人である
保証人の基本条件として、成人であることが必須とされています。つまり、未成年、即ち20歳未満の方は、収入があったとしても保証人の要件を満たせません。
同様に、65歳以上の高齢者も、収入の安定性や年齢を理由に保証人としての適性が問われることがあり、認められない場合が一定数存在します。このため、保証人を希望する場合は、20歳以上65歳未満の成人であることが望ましいと言えます。
条件2.安定した収入がある
保証人として重要なポイントは、安定した収入を持つことです。保証人の条件は契約者本人と大きく変わらず、収入の安定性が最も重要とされています。
毎月一定以上の収入を持つ方は、保証人として審査に合格する可能性が高まります。また、保証人としての収入額は、審査の通過率に影響を及ぼすため、年収が高い方を選択するのがおすすめです。
購入予定の車両価格やその他の条件によっても、収入の条件は変動する場合があります。もし、保証人を選べる候補が複数いる場合は、最も収入の高い方に依頼することを検討しましょう。
ただし、収入源が年金のみの場合、保証人としての要件を満たさない可能性があるので注意が必要です。
条件3.過去に返済遅延や未払いがない
保証人は契約者が返済を滞らせた際の代替返済の責任を負います。そのため、保証人として選ばれるには、その人の信用履歴が極めて重要です。具体的には、過去の返済遅延や未払いの履歴がないことが求められます。
信用情報機関は、返済遅延の記録を約5年間、自己破産の記録は5〜10年間保持しています。この期間内に金融事故を起こしている方を保証人にすると、審査を通過するのが困難になる場合が多いのです。したがって、保証人を選ぶ際は、その人の信用履歴を確認することが不可欠です。
条件4.税金などの支払いに滞納がない
保証人としての資格は、過去の信用情報に加え、現在の支払い履歴にも左右されます。特に、クレジットカードやローンの返済、さらには税金の支払いに関して、滞納の履歴がないことが欠かせない条件になります。
この点は、保証人の審査において非常に重要な判断基準となるため、保証人候補となる方の支払い歴には注意が必要です。
条件5.反社会的勢力に属していない
近年の契約締結時には、相手方が反社会的勢力であるリスクを回避するための「反社会的勢力排除条項」の採用が普及しています。
この条項は、契約相手や保証人が反社会的勢力に所属していることが明らかになった場合、契約を無効とするものです。保証人に限らず、反社会的勢力の人との関わりは避けましょう。
車のローンの保証人になってもらうためのポイントは3つ
車のローンの保証人は、契約者本人と同じくらいの責任を持ちます。そのため、保証人のお願いや引き受ける際の判断は、注意深く行わないとトラブルにつながりかねません。
車のローンの保証人になってもらうためのポイントは、次の3つです。
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ここでは、それぞれ詳しく解説します。
1.車が必要な理由をきちんと説明する
車を購入する際、保証人になってもらうためには、自分が車をどうして必要としているのかを明確に伝えることが不可欠です。たとえ自分が強く車が必要だと感じていても、その理由が具体的に伝わらなければ、保証人としての理解や同意を得るのは難しいでしょう。
保証人の立場から見れば、返済期間が数年に及ぶ車の購入にはリスクも伴います。そのため、車がなぜ必要なのか、その背景や具体的な理由を丁寧に説明することが大切です。
もし初めの説明だけでは納得してもらえない場合、何度も話し合いを重ねて理解を深める努力が求められます。しかし、どうしても理解や同意が得られない場合は、無理に頼むよりも別の保証人を検討するほうがよいでしょう。
2.返済計画を説明する
保証人をお願いする前に、ローンの詳細や返済計画を明確に伝えましょう。具体的な借入額や返済期間、月々の返済額など、詳しい情報をしっかりと共有することで、あとからの誤解やトラブルを避けられます。
車の購入やローン返済は長期間にわたることが多いので、すべて透明性を持って伝えることが重要です。さらに、保証人の視点から見れば、返済負担が軽い方が安心感が増します。
そのため、返済計画を練る際には、返済期間の短縮や借入額の最適化などを検討することで、保証人としてのハードルを下げる工夫も必要です。
3.ローンの詳細やリスクを説明する
保証人としての役割を担ってもらうには、ローンの詳細や潜在的なリスクについて正確に伝えることが不可欠です。そのため、借入額、返済シミュレーション、利用するローン会社など、ローンの全ての内容を詳細に説明する必要があります。
保証人がどれほどの期間責任を持つのか、返済が難しくなった場合の負担の大きさ、そしてどのローン会社と契約するのかなど、これらの情報は保証人の判断を形成する上で欠かせません。
さらに、完済までの期間や月々の返済額を明確にすることで、保証人に安心感を与えられます。また、万が一の事態やリスクについても正直に伝え、後々のトラブルを防ぐ姿勢が求められます。保証人からのアドバイスや提案がある場合は、受け入れる柔軟性も大切です。
保証人を立てられない場合の対処法は5つ
車が必要な状況にありながら、保証人の確保が難しい、または保証人がいてもローン審査が通らないといった場合、どのような手段を取るべきでしょうか。次の5つの対処法が考えられます。
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それぞれ詳しくみていきましょう。
1.車種やグレードに変えて借入額を下げる
車種やグレードを見直して借入額を下げるのは、ローン審査の通過や返済計画の確実性を高める効果的な手段です。特に、自身の生活スタイルに合わない車種や高額なオプションを選んでいた際は、見直すことで保証人を求められずにローンが承認される可能性が高まります。
また、新車購入を検討していた方は、中古車への変更も一考の価値があります。ただし、中古車の状態は車ごとに異なるため、将来的な維持費やメンテナンスを考慮した予算計画が必要です。
2.自己資金を用意する
車の購入費用をすべてローンで支払うよりも、自己資金を用意することで、借入額を抑えることが可能です。このように自己資金を使うメリットとして、審査のハードルが低くなる点が挙げられます。
また、借入額が減ることで、月々の返済額や返済期間を調整しやすくなり、収入が変わらなくても返済能力が十分であるとアピールできます。
ただし、車の故障や突然の病気など、不測の事態に備えるための資金も確保しておくことも大切です。全体の資金計画をしっかりと見据えることで、安心して車購入に臨むことができるでしょう。
3.新車でなく中古車を選ぶ
同じ車種のグレードを維持しながら資金を節約したいのであれば、中古車の選択は非常に魅力的です。多くの場合、中古車は新車に比べて価格が手頃になるため、ローンの必要額も低減されます。
特定の高人気車種を除き、予算内での購入が容易になります。したがって、予算を優先する場合、新車と中古車の選択を両方検討することをおすすめします。
なお、次のページでは、収入ごとに借りられる中古車ローン額の目安や、中古車ローン利用時にチェックすべきポイントを解説しています。あわせて参考にしてみてください。
4.ローン以外の乗り方を検討する
車を手に入れる手段は、ローンを組むだけに限りません。ローン審査が難しい場合や、毎日の利用が必要でない方は、違う方法を検討するのもおすすめです。
頻繁に利用しない場合、レンタカーやカーシェアリングは良い選択肢となり得ます。また、月額固定の料金で車を使用できるカーリースも考慮するとよいでしょう。
次のページでは、自己破産した際にカーリース契約はどうなるのか詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。
5.自社ローンを検討する
自社ローンは、金利がかからず審査も通過しやすいため、車をスムーズに購入しやすい支払い方法です。自分の信用情報や属性によっては積極的に利用することをおすすめします。
しかし、一般的なオートローンよりも支払額は高くなる傾向にあるため、事前に比較検討することが重要です。自社ローンを利用するメリットやデメリットを理解して、賢く活用しましょう。
なお、当社「KSTオート」でも自社ローンを取り扱っています。ローンブラック、自己破産、任意整理をされた方、ローンを組みにくい学生やフリーター、派遣社員、年金受給といった方もご安心ください。
車のローンは保証人がいれば通るでよくある3つの質問
ここでは、車のローンは保証人がいれば通るでよくある質問にお答えします。
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詳しくみていきましょう。
質問1.車のローンで保証人が必要な書類とは?
車のローンを申し込む際、基本的に保証人は求められませんが、申込者の信用情報や背景が不十分と判断された場合、保証人が必要とされることがあります。保証人として名を連ねると、途中での撤退は原則として認められず、ローンが完済されるか、別の方法での再契約が行われるまで責任は継続します。したがって、契約する前には十分な配慮が必要です。
保証人には、本人確認として運転免許証、健康保険証、パスポート等の書類、そして印鑑が要求されます。また、ローンの種別や条件によっては、収入の証明として源泉徴収票や所得証明書の提出が必要になる場合もあります。
質問2.車のローンに落ちた場合の対処法は?
車のローンが落ちたときの対処法には、次の5つが挙げられます。
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詳しくは次のページにて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
質問3.ブラックリストに掲載されているか確認する方法は?
ブラックリストに掲載されているかは、信用情報機関へ開示請求を行うことで確認できます。基本的には、郵送・オンラインで自分自身の情報を確認が行えます。
ただし信用情報機関ごとに登録されている内容などが異なるため、利用していた金融機関が「どの信用情報機関を利用しているのか」を確認したうえで手続きを進めましょう。
次のページでは、ブラックでも車を買えるのか、ローン審査を通過するためのポイントを紹介しています。あわせて参考にしてみてください。
まとめ
カーローンの審査を通過するために、場合によっては保証人が必要になるケースがあります。保証人を探す際は、十分な収入を持つ成人を選び、契約の詳細を正確に伝えましょう。また、確実に返済を完了する約束も大切です。
一方、自身だけで審査に通る対策を先に検討することが望ましいです。たとえば、返済額を節約するための工夫や、複数のカーローン会社の比較検討などが考えられます。
車の購入に関するローンでお悩みの方は、当社「KSTオート」へご相談ください。お客様のニーズにあわせて、最適な自社ローンをご提案いたします。
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